テノールの浩ちゃんです〈その2〉。

 みなさん「まちなかコンサート」お疲れさまでした。お客様と一体になった感動の一時!。これがあるから合唱ってやめられないんですよ。素晴らしいですね。これからも頑張るぞ!。
 
 さて、今回は私の中学時代に体験して、今に繋がるカルチャーショックを紹介しましょう。福島第二中学2年生の時、親友のK君が放送部員だったので、ある時二人で放送部室に入り込み「良い音だな!」なんて悪戯気分でレコードを聴いていました。昭和30年当時は、まだLPが創られ始めた頃で78回転のSP盤が主流の時代。でもターンテーブルはさすがに電動式でしたが、ピックアップは鉄針交換式。今から60年弱昔のお話。
 夢中になっていると部室のドアがいきなり開き、顧問である音楽のT先生が「何やってんだ!。こっちゃ来!」と仁王立ち。宿直室に連れて行かれ怒られると思っていたら、彼は手回式の蓄音機を持出し「やって見ろ」と言いながら、「割り箸」の先端に「鉄針」を「輪ゴム」でくくり付け、それを口に咥え回転しているレコードの溝に落としたんです。
 真似をしてやったら素晴らしい音が頭中響いたんですよ!。これぞカルチャーショック!。びっくりしましたね。怒られると思ったのにT御大は素晴らしい経験をさせてくれました。それが骨格伝導だったんです。曲は何だったか覚えていません。14歳の少年にとってはすごい体験でした。教えてくれたのが音楽の先生だったのも因縁でしょうか…。

 野本先生が「自分の声は自分では分からない。耳の良い声の分かる人に聞いてもらって、その時の状態を体に覚えこませることを繰り返さないと駄目だよ」と言いますね。他人の声は空気を伝わって私達の耳に伝わります。自分の声を録音して聞くと全く違って聞こえ「こんな声だったんだ」と思うことが多いでしょう。伝わり方が根本から違うから、積み重ねて自分の声を作ることが大事なんですね。少し、長くなりました。ではこの辺で。